今回は、『秒針と分針の時刻あわせ』についてお話したいと思います。
機械式時計をお持ちの方で、時刻あわせをしていて「秒針と分針がぴったりあわない」という方はいらしゃいませんか?
秒針が0位置にあるのに、分針がインデックス(文字盤に書いてある時間を表す数字の部分)の上にのっていないという状態のことです。
「おかしいのでは?」、「故障じゃないかな?」と疑問をお持ちの方も多いようですが、これは故障ではなく機械の特性なのです。
時刻合わせの際に、この特性を利用することで簡単に針をぴったりとあわせることができます。
【時計回りに針を回して時刻をあわせる方法】
歯車同士のあがき(歯車の歯と歯ののバックラッシュや歯車の軸と軸穴にある隙間)によって、秒針が動き出してから長針が動き出すまでにタイムラグが発生します。このタイムラグ分を分針だけ進ませる方法です。
・例えば、10時10分に時計をあわせるとします。
・この時、分針を10分ちょうどではなく15秒ほど進めておきます。
・秒針が一周してきて分針とぴったりあいます。
この方法で重要なのは、モデルや固体によりタイムラグには0~30秒ぐらいまでの違いがあります。自分の時計のぴったりあうタイミングを見つけてみてください。
この方法は、ぴったりあうタイミングを見つけるのに時間がかかるかもしれませんが、すべてのモデルに使える方法です。