◆インデックス◆ インデックスの意外な奥深さ
デザイン先行のいくつかのノーマーカー文字盤を取り除けば、インデックスは、時刻を正確に読み取るために、どうしても必要なマークです。
同時に、時計の表情を左右する部分でもあり、意外なほど、各ブランドともインデックスに趣向を凝らしています。同じタイプのインデックスでも、ブランドが異なれば、必ず違いをみつけることができます。やはり用途に応じた視認性を確保できれば良い、という話では済まず、ここでも作り手の哲学が反映されています。
【アラビア】 最も一般的なインデックスで、算用数字で時刻を表す。瞬時の判別性に優れ、分かりやすいことから、広く普及している。独特の書体で、アクセントを与えることもある。 |
【ドット】 「ポイントインデックス」とも呼ばれる円形のインデックス。円形は識別性が高いので、くさび形や極太のバーなどと組み合わせて、ダイバーズに多く採用される。 |
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【ジュエリー】 バーやドットの代わりに、ダイヤをインデックスにはめ込んだもの。人口ダイヤモンドが登場して以降は、レディスを中心に比較的廉価な時計でも使われることがある。 |
【ローマン】 ローマ数字によって、時刻を表している。細身の書体ならクラシカルに、太めの書体ならインパクトを強めに、とデザイン上の融通も利きやすく、幅広く使われている。 |
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【バー】 極めてシンプルな棒状のインデックス。文字盤デザインをすっきりとさせることができ、視認性も高いことから時代や時計の用途を問わず、普遍的に用いられる。 |
【リーフ】 1950年代以前の時計に多く見られるクラシカルなインデックスで、植物の葉を想起させる形状。今日でもアレンジした形状の夜光付などで、使われることがある。 |
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【くさび】 「トライアングル」とも呼ばれる二等辺三角形。ほかのインデックスと組み合わせて要所に用いられることが多いが、一部のメーカーではオールくさびを採用することも。 |