症状別 簡易診断
長く使っていますと多少のトラブルは避けることができません。大切なことは様々な症状が出たときに、素早く・適切に対処することが重要です。そうすれば、取り返しがつかなくなる前に、安い修理代で完治させることができます。以下に該当する異常が見つかったときは、すぐにご相談下さい。
【時刻・機械式】「動かない・よく止まる」場合
- リューズが引き出されている状態になっている
- 巻き上げ不足かもしれない(40~50回巻き上げていない)
- 十分に巻き上げても動かない/よく止まる
1.リューズが引き出されている状態になっている
リューズが引き出されたままであるため、止まっていることが考えられます。リューズを引き出すと、時計は止まってしまいます。衣服や袋の紐がリューズに引っ掛かり、誤ってリューズが引き出されることがあります。時刻を修正し、リューズを押し込んでください。時計の不具合ではないので修理は不要ですが、リューズが抜けたり曲がったりした場合は修理が必要です。
2.巻き上げ不足かもしれない(40~50回巻き上げていない)
巻き上げ不足が原因と考えられます。十分に巻き上げた状態でご使用ください。『手巻き式』の機械式時計を完全に巻き上げるには、リューズを40~50回程度巻き上げます。『自動巻き』の場合は、腕につけていても歩行や腕の動きが少ないと巻き上げ不足となります。毎日携帯し歩行や腕を動かす動作によってぜんまいが巻き上がり、精度が安定します。
3.十分に巻き上げても動かない/よく止まる
潤滑油の劣化や部品の磨耗が起こり、止まりが発生していると考えられます。また水分・ゴミが侵入している可能性もあります。分解掃除(オーバーホール)をご依頼ください。分解掃除を依頼して、時計内部を洗浄、劣化した部品を交換・調整したり注油したりすることで、正常な状態に戻すことができます。水分の浸入が原因の場合は、文字板や針などの外装部品(機械体以外の部品)の交換が必要な場合があります。
【時刻・機械式】「時刻が進む」場合
- (ぴったり合わないという程度の)進みが小さいが起こる
- 腕につけず置いておいたら進みが起こった
- 激しい運動をしたら/時計をぶつけたら進みが起こった
- いつも正確なのに突然大きく進んだ
- 進みが大きく、継続的に起こる
- 置き方等に気をつけているが進みが起こる
1.(ぴったり合わないという程度の)進みが小さいが起こる
機械式時計はクオーツ時計としくみがまったく異なり、1日に数秒から機種によっては1分程度の進みが生じます。適正な使用環境での精度基準内の誤差は正常となります。電気的な制御に頼らない機械式時計の味わいをお楽しみください。
同じ機械式時計であっても、ご使用になる条件(携帯時間、温度、腕の動き、巻き上げ量、置かれている時の向きなど)によって微妙に影響を受け、誤差は一定ではありません。また、取扱説明書に記載されている精度はごく一般的な使用を想定して設定されたもので、ご使用になる条件によっては精度の範囲を超える場合があります。機械式時計の日差は、1日だけで判断せず少なくとも1週間から10日程度の平均値を確認することが大切です。※強い衝撃等で「テンプ」が正しく動作できなくなった場合には修理が必要です
2.腕につけず置いておいたら進みが起こった
時計は腕につけて使用することを想定しています。置いたままだったので、進みが発生したと考えられます。できる限り腕につけて使用し、置いておく時もいつも同じ向きにならないようにご注意ください。機械式時計は、置いておく向き(姿勢差)や巻き上げ量の影響を受けて精度が変化します。
3.激しい運動をしたら/時計をぶつけたら進みが起こった
械式時計はぜんまいの力を動力に、「テンプ」という部品が規則正しい回転運動をすることで正確な時を刻んでいます。激しい振動が「テンプ」の回転運動に影響を及ぼすと、進みが発生していると考えられますので、分解掃除(オーバーホール)をご依頼ください。
分解掃除(オーバーホール)を依頼して、時計内部を洗浄、劣化した部品を交換・調整および注油することで、正常な状態に戻すことができます。ご使用方法による不具合は保証の対象外となる場合がありますので、激しい運動の際は、時計をはずすことをおすすめします。
4.いつも正確なのに突然大きく進んだ
リューズが引き出され、回ってしまったために進んだと考えられます。時刻を修正してお使いください。衣服や袋の紐がリューズに引っ掛かり、誤ってリューズが引き出されることがあります。時刻を修正し、リューズを押し込んでください。
時計の不具合ではないので修理は不要ですが、リューズが抜けたり曲がったりした場合は、修理が必要です。
5.進みが大きく、継続的に起こる
械式時計はぜんまいの力を動力に、「テンプ」という部品が規則正しい回転運動をすることで正確な時を刻んでいます。この「テンプ」の動きが衝撃等により変化したり、水分の浸入、油の劣化、部品の磨耗が起こったりして、進みが発生していると考えられますので、分解掃除(オーバーホール)をご依頼ください。
分解掃除(オーバーホール)を依頼して、時計内部を洗浄、劣化した部品を交換・調整および注油することで、正常な状態に戻すことができます。水分の浸入が原因の場合、文字板や針などの外装部品(機械体以外の部品)の交換が必要な場合があります。
6.置き方等に気をつけているが進みが起こる
械式時計はぜんまいの力を動力に、「テンプ」という部品が規則正しい回転運動をすることで正確な時を刻んでいます。この「テンプ」の動きが衝撃等により変化したり、水分の浸入、油の劣化、部品の磨耗が起こったりして、進みが発生していると考えられますので、分解掃除(オーバーホール)をご依頼ください。
分解掃除(オーバーホール)を依頼して、時計内部を洗浄、劣化した部品を交換・調整および注油することで、正常な状態に戻すことができます。水分の浸入が原因の場合、文字板や針などの外装部品(機械体以外の部品)の交換が必要な場合があります。
【時刻・機械式】「時刻が遅れる」場合
- (ぴったり合わないという程度)遅れが小さいが起こる
- 巻き上げが不足しているかもしれない
- 腕につけず置いておいたら遅れが起こった
- 遅れが大きく、継続的に起こる
- いつも正確なのに突然大きく遅れた
- 遅れが大きく、継続的に起こる
1.(ぴったり合わないという程度)遅れが小さいが起こる
機械式時計はクオーツ時計としくみがまったく異なり、1日に数秒から機種によっては1分程度の遅れが生じます。適正な使用環境での精度基準内の誤差は正常となります。電気的な制御に頼らない機械式時計の味わいをお楽しみください。
同じ機械式時計であっても、ご使用になる条件(携帯時間、温度、腕の動き、巻き上げ量、置かれている時の向きなど)によって微妙に影響を受け、誤差は一定ではありません。また、取扱説明書に記載されている精度はごく一般的な使用を想定して設定されたもので、ご使用になる条件によっては精度の範囲を超える場合があります。機械式時計の日差は、 1日だけで判断せず少なくとも1週間から10日程度の平均値を確認することが大切です。※強い衝撃等で「テンプ」が正しく動作できなくなった場合には修理が必要です。
2.巻き上げが不足しているかもしれない
巻き上げ不足が原因と考えられます。十分に巻き上げた状態でご使用ください。
『手巻き式』の機械式時計を完全に巻き上げるには、リューズを40~50回程度巻き上げます。『自動巻き』の場合は、腕につけていても歩行や腕の動きが少ないと巻き上げ不足となります。毎日携帯し歩行や腕を動かす動作によってぜんまいが巻き上がり、精度が安定します。
3.腕につけず置いておいたら遅れが起こった
時計は腕につけて使用することを想定しています。置いたままだったので、遅れが大きくなったことが考えられます。できる限り腕につけて使用し、置いておく時もいつも同じ向きにならないようにご注意ください。機械式時計は、置いておく向き(姿勢差)や巻き上げ量の影響を受けて精度が変化します。
4.遅れが大きく、継続的に起こる
時を刻む「テンプ」の回転運動に影響を及ぼして進みが発生したと考えられます。時計を強くぶつけたり、落としたりすることで時を刻む「テンプ」が変形することがあります。その場合は修理が必要となります。(ご使用方法による不具合は保証の対象外となる場合があります。)
機械式時計はぜんまいの力を動力に、「テンプ」という部品が規則正しい回転運動をすることで正確な時を刻んでいます。激しい振動がテンプの回転運動に影響を及ぼすと、進みが発生することがありますので、激しい運動の際は、時計をはずすことをおすすめします。
5.いつも正確なのに突然大きく遅れた
磁気の影響、またはリューズが引き出されたために遅れたと考えられます。
<磁気が原因だった場合>
磁石に近づけたことで時計が一時的に止まったことが考えられます。部品に磁気が残っている場合、方位磁石をリューズ周辺に近づけると方位磁石が大きく動くので、そのことで確認できる場合があります。強い磁石の力を長時間受けると時計部品自体が磁化し、正常に運針しなくなります。その際は、お店での脱磁をおすすめします。
磁力が強い製品【携帯電話(スピーカー部分)、オーディオ、スピーカー、バッグ(留め金)、冷蔵庫(ドアのマグネット)携帯ラジオ、磁気ネックレス】を時計の 5cm以内に近付けないようご注意ください。
<リューズが引き出されたことが原因だった場合>
衣服や袋の紐がリューズに引っ掛かり、誤ってリューズが引き出され一時的に止まったことが原因と考えられます。リューズが引き出された場合は故障ではありませんので、時刻を修正してお使いください。リューズが抜けたり曲がったりした場合は、修理が必要です。
6.遅れが大きく、継続的に起こる
時計内部に不具合が発生していることが考えられます。
械式時計はぜんまいの力を動力に、「テンプ」という部品が規則正しい回転運動をすることで正確な時を刻んでいます。この「テンプ」の動きが衝撃等により変化したり、水分の浸入、油の劣化、部品の磨耗が起こったりして、遅れが発生していると考えられますので、分解掃除(オーバーホール)をご依頼ください。
分解掃除(オーバーホール)を依頼 して、時計内部を洗浄、劣化した部品を交換・調整および注油することで、正常な状態に戻すことができます。水分の浸入が原因の場合、文字板や針などの外装部品(機械体以外の部品)の交換が必要な場合があります。
【時刻・クォーツ】「動かない」場合
- リューズが引き出されている状態になっている
- 電池を交換してからだいぶ経つ
- 止まる前に秒針が2秒(4秒)ずつ動いていた
- 電池交換しても動かない/止まる
1.リューズが引き出されている状態になっている
リューズが引き出されたままであるため、止まっていることが考えられます。
リューズを引き出すと、時計は止まってしまいます。衣服や袋の紐がリューズに引っ掛かり、誤ってリューズが引き出されることがあります。時刻を修正し、リューズを押し込んでください。時計の不具合ではないので修理は不要ですが、リューズが抜けたり曲がったりした場合は修理が必要です。
2.電池を交換してからだいぶ経つ
電池交換を行う時期であると考えられます。電池交換をご依頼ください。
寿命切れ電池を時計に入れたまま放置すると漏液し、時計に悪い影響を与える恐れがあります。なるべく早く新しい電池と交換することをおすすめします。また、パッキンは、時計の防水性を保つために重要な部品です。電池交換時にパッキンの交換も依頼してください。電池交換時、時計内部の状況(部品の磨耗、油切れ、汚れ)によっては、分解掃除(オーバーホール)をおすすめする場合があります。
3.止まる前に秒針が2秒(4秒)ずつ動いていた
一部の時計には電池電圧が不足していることを知らせる電池寿命予告機能が働いています。2秒運針又は4秒運針が始まったら電池交換の合図です。電池の寿命切れが考えられますので、電池交換をご依頼ください。
寿命切れ電池を時計に入れたまま放置すると漏液し、時計に悪い影響を与える恐れがあります。なるべく早く新しい電池と交換することをおすすめします。また、パッキンは、時計の防水性を保つために重要な部品です。電池交換時にパッキンの交換も依頼してください。電池交換時、時計内部の状況(部品の磨耗、油切れ、汚れ)によっては、分解掃除(オーバーホール)をおすすめする場合があります。
4.電池交換しても動かない/止まる
水分の浸入、油の劣化、歯車部の磨耗、経年劣化により、精度を作り出す回路や歯車部、針を動かすモーターに不具合が発生していることが考えられます。分解掃除(オーバーホール)をご依頼ください。
分解掃除(オーバーホール)を依頼して、時計内部を洗浄、劣化した部品を交換・調整したり注油したりすることで、正常な状態に戻すことができます。※10年寿命等の長寿命タイプは電池切れ以前に分解掃除(オーバーホール)が必要になる場合があります。
【時刻・クォーツ】「時刻が進む」場合
- いつも正確なのに突然大きく進んだ
- 月差モデル:1日1秒程度の進みが起こる
- 年差モデル:1ヶ月1秒程度の進みが起こる
- 進みが大きく、継続的に起こる
1.いつも正確なのに突然大きく進んだ
リューズが引き出され、回ってしまったために進んだと考えられます。時刻を修正してお使いください。
衣服や袋の紐がリューズに引っ掛かり、誤ってリューズが引き出されることがあります。時刻を修正し、リューズを押し込んでください。時計の不具合ではないので修理は不要ですが、リューズが抜けたり曲がったりした場合は、修理が必要です。
2.月差モデル:1日1秒程度の進みが起こる
温度変化や急激な使用環境の変化により、短時間での誤差が大きくなる場合がありますが、精度の不具合ではないと考えられます。クオーツ時計は 23~24℃ほどの環境で、最も「進み」が大きく出る傾向があります。穏やかな気候の時期に進みがちになります。
精度は一定期間の合計の誤差をあらわしています。月差モデルであれば 1ヶ月間、年差モデルであれば少なくとも3~4ヶ月間くらい携帯して平均値を確認することが大切です。
3.年差モデル:1ヶ月1秒程度の進みが起こる
温度変化や急激な使用環境の変化により、短時間での誤差が大きくなる場合がありますが、精度の不具合ではないと考えられます。クオーツ時計は 23~24℃ほどの環境で、最も「進み」が大きく出る傾向があります。穏やかな気候の時期に進みがちになります。
精度は一定期間の合計の誤差をあらわしています。月差モデルであれば 1ヶ月間、年差モデルであれば少なくとも3~4ヶ月間くらい携帯して平均値を確認することが大切です。
4.進みが大きく、継続的に起こる
時計内部に不具合が発生していることが考えられます。
水分の浸入、油の劣化、歯車部の磨耗、経年劣化により、精度を作り出す回路や歯車部、針を動かすモーターに不具合が発生していることが考えられますので、分解掃除(オーバーホール)をご依頼ください。
分解掃除(オーバーホール)を依頼して、時計内部を洗浄、劣化した部品を交換・調整したり注油したりすることで、正常な状態に戻すことができます。水分の浸入が原因の場合、文字板や針などの外装部品(機械体以外の部品)の交換が必要な場合があります。
【時刻・クォーツ】 「時刻が遅れる」場合
- いつも正確なのに突然大きく遅れた
- 月差モデル:1日1秒程度の遅れが起こる
- 年差モデル:1ヶ月1秒程度の遅れが起こる
- 遅れが大きく、継続的に起こる
1.いつも正確なのに突然大きく遅れた
磁気の影響、またはリューズが引き出されたために遅れたと考えられます。
<磁気が原因だった場合>
磁石に近づけたことで時計が一時的に止まったことが考えられます。部品に磁気が残っている場合、方位磁石をリューズ周辺に近づけると方位磁石が大きく動くので、そのことで確認できる場合があります。強い磁石の力を長時間受けると時計部品自体が磁化し、正常に運針しなくなります。その際は、お店での脱磁をおすすめします。
磁力が強い製品【携帯電話(スピーカー部分)、オーディオ、スピーカー、バッグ(留め金)、冷蔵庫(ドアのマグネット)携帯ラジオ、磁気ネックレス】を時計の 5cm以内に近付けないようご注意ください。
<リューズが引き出されたことが原因だった場合>
衣服や袋の紐がリューズに引っ掛かり、誤ってリューズが引き出され一時的に止まったことが原因と考えられます。リューズが引き出された場合は故障ではありませんので、時刻を修正してお使いください。リューズが抜けたり曲がったりした場合は、修理が必要です。
2.月差モデル:1日1秒程度の遅れが起こる
温度変化や急激な使用環境の変化により、短時間での誤差が大きくなる場合がありますが、精度の不具合ではないと考えられます。
精度は一定期間の合計の誤差をあらわしています。月差モデルであれば 1ヶ月間、年差モデルであれば少なくとも3~4ヶ月間くらい携帯して平均値を確認することが大切です。
3.年差モデル:1ヶ月1秒程度の遅れが起こる
温度変化や急激な使用環境の変化により、短時間での誤差が大きくなる場合がありますが、精度の不具合ではないと考えられます。
精度は一定期間の合計の誤差をあらわしています。月差モデルであれば 1ヶ月間、年差モデルであれば少なくとも3~4ヶ月間くらい携帯して平均値を確認することが大切です。
4.遅れが大きく、継続的に起こる
時計内部に不具合が発生していることが考えられます。
水分の浸入、油の劣化、歯車部の磨耗、経年劣化により、精度を作り出す回路や歯車部、針を動かすモーターに不具合が発生していることが考えられますので、分解掃除(オーバーホール)をご依頼ください。
分解掃除(オーバーホール)を依頼して、時計内部を洗浄、劣化した部品を交換・調整したり注油したりすることで、正常な状態に戻すことができます。水分の浸入が原因の場合、文字板や針などの外装部品(機械体以外の部品)の交換が必要な場合があります。
【リューズ】「リューズがねじ込めない」場合
リューズとケース側それぞれに作られているねじ山がゴミや摩擦で磨耗してくると、リューズがねじ込めなくなります。ねじ山の寿命を延ばすには月に1回程度、ねじ山に着いたゴミを歯ブラシなどで取ることをお勧めします。一度磨耗したねじ山は、元には戻らないのでリューズ交換となります。分解掃除(オーバーホール)を依頼して、時計内部を洗浄、劣化した部品を交換・調整したり注油したりすることで、正常な状態に戻すことができます。
【リューズ】「リューズが重くて巻けない・動かない」場合
リューズ部分にあるパッキンの油がきれたり、そこにゴミが入ったりすると、リューズ動作が重くなります。その場合は、分解掃除(オーバーホール)を依頼して、リューズ部分も分解・付着したゴミや埃などを掃除し、専用の潤滑油を注油することで、正常な状態に戻すことができます。
また、リューズの頭を強くぶつけたりして内部チューブが変形する場合も、リューズの巻き上げが重たくなることがあります。軽度の歪みでも、ムーブやケースの悪影響がありますのでそのままの使用はできず、交換が必要です。
【リューズ】「リューズが空回りする」場合
リューズのギアやシャフトなどの破損が考えられます。リューズのシャフトは意外に細く、無理な力を加えるのは禁物です。原因がパーツの破損であれば、分解掃除(オーバーホール)を依頼して、時計内部を洗浄、破損した部品を交換・注油することで、正常な状態に戻すことができます。その際に、パーツの破片を見つけて回収することも重要です。
【リューズ】「リューズが引けない」場合
巻き上げ系統や時刻調整系統のパーツが破損していたり、サビていたりしていてもリューズ動作に症状があらわれることがあります。分解掃除(オーバーホール)を依頼して、時計内部を洗浄、破損部分を特定し、その部品を交換・注油することで、正常な状態に戻すことができます。水分の浸入が原因の場合、文字板や針などの外装部品(機械体以外の部品)の交換が必要な場合があります。
【リューズ】「リューズが抜けた」場合
リューズ部分の油が切れたまま使用し続けると、部品が磨耗し、緩くなって突然抜けてしまう事があります。一度磨耗してしまった部品は修復できませんので、分解掃除(オーバーホール)を依頼して、時計内部を洗浄、破損した部品を交換・注油することで、正常な状態に戻すことができます。
また、リューズと機械を接続する「巻き真」のねじが緩むことも原因のひとつとなっております。リューズ部分を分解し、巻き真とリューズ側の接合部分を締め直すことによって修理が可能です。
【リューズ】「時間合わせのときゴリゴリする」場合
ムーブメント内部に潤滑油の劣化や部品の磨耗・サビが起こり、止まりが発生していると考えられます。また水分・ゴミが侵入している可能性もあります。分解掃除(オーバーホール)を依頼して、時計内部を洗浄、劣化した部品を交換・調整したり注油したりすることで、正常な状態に戻すことができます。水分の浸入が原因の場合は、文字板や針などの外装部品(機械体以外の部品)の交換が必要な場合があります。
【文字盤】「夜光塗料がとれた」場合
長年の紫外線や水分によって劣化した夜光はヒビが入ることがあります。さらに時計をぶつけたりしたときの衝撃で取れてしまうこともあります。
劣化や衝撃で取れてしまった夜光塗料は、再塗布することによって再生が可能です。しかし、色の調合が難しく若干の色差がでることもあり、新しく塗られた塗料を見ると、以前の塗料がかなり弱くなっていたことにも気づくでしょう。
【針】「針がずれている」場合
- 1秒針が目盛りから微妙にずれている
- ストップウォッチの針がリセットボタンを押しても0に戻らない
- 24時針と通常の時針がずれている
1.1秒針が目盛りから微妙にずれている
ある程度のずれは起こり、異常ではありません。歯車どうしの間に設けられている”あそび”によって微妙なずれが発生したことが考えられます。故障ではありませんので、そのままお使いください。
自動車のハンドルに”あそび”があるように、時計の歯車どうしの噛合い部分にも、時計を衝撃から守り、歯車が滑らかに動くための隙間があります。この隙間を「バックラッシュ」といいます。バックラッシュは大きすぎても小さすぎてもダメで、適度な大きさに設計されます。
※バックラッシュによる針の目盛りとの微妙なずれは、重力の影響を受けるので、ずれ幅は目盛りの位置によって異なります。
2.ストップウォッチの針がリセットボタンを押しても0に戻らないる
ご使用の中で、針の基準位置がずれてしまったことが原因として考えられます。ストップウォッチの針は基準となる位置を修正できる機種もありますので、取扱説明書に従って秒・分すべての針を0(12時)の位置に合わせてください。
3.24時針と通常の時針がずれている
24時針と通常時針の関係をずらして設定していることが考えられます。
差修正機能がついた24時針つきモデルでは、24時針と通常時針をずらして設定することができます。24時針の使い方には、24時間表示用として使用する方法と、通常時針とは別の時差のある時刻に設定して使用する方法の2通りの使い方があります。24時針と通常時針がずれている場合は、必要に応じて取扱説明書に従って24時針を24時間表示用として合わせてください。
【針】「針が逆に動く」場合
リューズで巻き上げてみて空回りし、針が逆に動く場合は「ゼンマイ切れ」の可能性が高いです。切れてしまったゼンマイは、修復することが不可能ですので、パーツ交換となります。また、他の原因として針が緩んでいることも考えられます。分解掃除(オーバーホール)を依頼して、時計内部を洗浄、破損した部品を交換・注油することで、正常な状態に戻すことができます。
【針】「針がサビた」場合
ケースや風防でガードされているはずの針がサビたということは、時計の防水性を保つために必要なゴム製のパッキンが劣化し、水分が時計内部に浸入したことが考えられます。
時計内部の洗浄・調整・注油や部品交換が必要な状態です。また、劣化の激しい場合は文字板や針、リューズ等の外装部品(機械体以外の部品)の交換も必要です。水分が浸入した場合、機械体部品のサビが進行して修理不可能とならないためにも、できるかぎり早く分解掃除(オーバーホール)を依頼して下さい。
【針】「針が外れた」場合
針は、内部からの固定された構造ではないので、針の取り付けが緩くなって、衝撃が加わったりすることで外れてしまうことがあります。
針の取り付け部分の緩みは部分修理することができますが、強い衝撃で取れた場合は全体の点検が必要です。
【針】「夜光塗料が取れた」場合
長年の紫外線や水分によって夜光塗料は劣化します。その状態で時計をぶつけるなどの衝撃で夜光塗料が取れることがあります。
夜光の付け直しによって修理可能ですが、色の調合が難しく他の針とわずかな色差がでることもあります。
【その他】「時計がくもる・水入り」の場合
- ガラスのごく一部が一時的にくもる(すぐ消える)
- くもりが頻繁に発生する
- ガラス内面に水滴がついている
- 針や文字板などが変色している
1.ガラスのごく一部が一時的にくもる(すぐ消える)
外気と時計内部の温度差によってもともと時計内部にあった湿気が結露する(くもる)ことがあります。一時的なくもりは、時計機能に問題を起こすことはありませんが、長時間くもりが消えない場合は、内部に水分が浸入していることも想定されますので、その場合は早めに分解掃除(オーバーホール)を依頼して下さい。時計内部を洗浄、劣化した部品を交換・調整および注油することで、正常な状態に戻すことができます。水分の浸入場合、文字板や針などの外装部品(機械体以外の部品)の交換が必要な場合があります。
2.くもりが頻繁に発生する
時計の防水性を保つために必要なゴム製のパッキンが劣化し、水分が時計内部に浸入したことが考えられます。
時計内部の洗浄・調整・注油や部品交換が必要な状態です。また、劣化の激しい場合は文字板や針、リューズ等の外装部品(機械体以外の部品)の交換も必要です。水分が浸入した場合、機械体部品のサビが進行して修理不可能とならないためにも、できるかぎり早めに分解掃除(オーバーホール)を依頼して下さい。
3.ガラス内面に水滴がついている
時計の防水性を保つために必要なゴム製のパッキンが劣化し、水分が時計内部に浸入したことが考えられます。
時計内部の洗浄・調整・注油や部品交換が必要な状態です。また、劣化の激しい場合は文字板や針、リューズ等の外装部品(機械体以外の部品)の交換も必要です。水分が浸入した場合、機械体部品のサビが進行して修理不可能とならないためにも、できるかぎり早めに分解掃除(オーバーホール)を依頼して下さい。
4.針や文字板などが変色している
時計の防水性を保つために必要なゴム製のパッキンが劣化し、水分が時計内部に浸入したことが考えられます。
時計内部の洗浄・調整・注油や部品交換が必要な状態です。また、劣化の激しい場合は文字板や針、リューズ等の外装部品(機械体以外の部品)の交換も必要です。水分が浸入した場合、機械体部品のサビが進行して修理不可能とならないためにも、できるかぎり早めに分解掃除(オーバーホール)を依頼して下さい。
【その他】「時計を振るとカタカタ音がする」の場合
自動巻きローターの真の減りや、ケース内部のケースとムーブメントを固定しているねじの緩みが考えられます。自動巻きローターの真が磨耗し、緩くなってくると、ローターが軽く浮いたような状態になり、回転時にカタカタと音がすることがあります。ローターのがたつきは、ムーブメントやその他のパーツにも悪影響を与えることになるので、ローター真の交換が必要です。また、ネジが完全に取れて外れた部品が音をたてている場合もあります。裏蓋を外し、緩んだ、または外れてしまっているねじを締めなおします。分解掃除(オーバーホール)を依頼して、時計内部を洗浄、破損した部品を交換・注油することで、正常な状態に戻すことができます。