【Q&A】 頑丈なケースの時計は暑さや寒さに強いのか?

福岡県 I様からのご質問・ご相談

頑丈な特殊素材のケースに入っている時計は、暑さや寒さなど、外気には影響されないと思うのですが、
少し心配なもので… ほんとうに大丈夫でしょうか?
I様、お問合せありがとうございます。
それは誤解です。ケースの頑丈さと、外気からの影響は関係ありません。
腕時計というのは、ケースの強度や密閉性とは関係なく意外と温度の変化に弱いです。
気温が高すぎると、ムーブメントの油が蒸発して減ってしまい、パーツの磨耗を早めます。逆に、温度が低すぎると、今度は油が固まって粘度が高くなり、これもまたムーブメントのパーツに負担をかけます。
そして、さらに良くないのが、急激な温度差です。寒い場所から暑い場所へ急に移動したり、その逆も同じです。
具体的に何度以上、何度以下がいけないとは状況によって違うので言えませんが、基本的に人がつらい暑さや寒さは、時計にとっても同じと考えてください。
クロノメーターなどの製品検定の際、温度差による精度の違いもテストされます。
テストに合格すると、厳しい環境に耐えるタフ時計として発売される場合が多いです。
ですが、これはある一定の回数は耐えられる、ということであり、恒久的な条件ではありません。
腕時計を永く愛用したいと思うなら、どんな時計でも、極端な環境は避けるべきだと思います。
ご不明点等ございましたらどうぞお気軽にお問合せ下さい。