◆リューズ◆ 時計の防水性にとって最後の弱点
リューズの機能は、1842年にパテックフィリップが特許を取得した。以来、様々な形状が考案されてきました。しかし、この便利なパーツは、時計の気密性の最後の弱点でした。リューズの軸が通る穴を埋め切れなかったのです。この弱点を埋めたのは、ロレックスの「オイスターケース」です。リューズと軸の通るチューブを、裏ブタと同様にネジ込み式に。そして、後にこの部分のパッキンを2重化、3重化することで、高防水のダイバーズも実現できました。
【ストレート】 リューズの頭頂部が平坦に成形されたタイプ。リューズ側面も直線的であることが多く、シンプルな印象を与えるため、ドレス系からスポーツ系まで幅広く採用される。 |
【ファセット】 リューズ頭頂部とその側面部付近を切削して、丸みを持たせたリューズ形状。現在でもとてもポピュラーな形状であり、数多くの時計で採用されているスタイル。 |
【ドーム】 ファセットと同様に先端に丸みを帯びているが、こちらは側面から一体的なカーブを描く。操作性は高くないとされるが、大型サイズでそれをカバーする例もある。 |
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【ラウンド】 球状に成形されたリューズ。ドレスウォッチ向きでユニークかつ装飾的な意図の高い形状。懐中時計の時代から用いられているが、現行の時計では採用例は数少ない。 |
【リューズガード】 リューズの左右に、張り出しを設けて、リューズを何かに衝突することを防止したり、衝撃を緩和する役割を果たす。スポーツ系の時計で採用されるケースが多い。 |
【ルイ15世】 18世紀のフランス国王の名にちなんでおり、「ターバン型」とも呼ばれる。根元を絞った台形状。現行では、クラシカルなドレス系や大型航空時計によく用いられている。 |
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【レバーロック式 リューズガード】 リューズをブリッジ状のリューズガードが保護。リューズガードに配されたレバーを閉じると、リューズをレバー先の爪が押し込み、開口部に密着させ、気密性を確保する。 |
【カボション】 リューズの頭頂部に装飾パーツをはめ込んだスタイル。装飾性を高める工夫で、用いられる材質はさまざまだが、宝石を使って高級感を醸しだすものも少なくない。 |